■渥美二郎が演歌道50年ファイナルのコンサートを東京・浅草公会堂で開催。民謡やピアノの弾き語りも披露
自身の作曲による演歌道50年記念曲「涙色のタンゴ」(詩・桜井幸介、曲・千寿二郎、発売・日本コロムビア)が7アーティストの競作になり、ロングヒット中の演歌歌手・渥美二郎(66)が2月5日昼夜2回、東京・台東区の浅草公会堂で「演歌道五十年ファイナル 熱唱!! 渥美二郎コンサート」と銘打ったコンサートを開いた。
16歳で地元・北千住(東京・足立区)で演歌師(流し)を始めてから50年を迎えた渥美は、1976年10月21日「可愛いおまえ」で歌手デビュー。1978年2月25日発売「夢追い酒」のダブルミリオンの大ヒットで一躍スターダムにのし上がり、その後も「忘れてほしい」「釜山港へ帰れ」など数々のヒット曲を放ってきた。
同公演は、その演歌道50年のファイナルを記念して行ったもので、男性が主人公の男歌をはじめ、流し時代に歌っていた歌、女性津軽三味線ニット「来世楽(らせら)」(京極あつこ&京極ゆか)とのコラボ、ギター&ピアノの弾き語りなどバラエティーに富んだ内容で構成。選曲&構成も自ら手がけた。
会場は、約1000人の熱烈なファン=昼夜合わせて約2000人=が詰めかけ満席の中、「今日は、演歌道50年ファイナルに皆さまの貴重なお時間の中をお運びいただきまして本当にありがとうございます。自分の大好きな大好きな歌を50年歌わせていただきまして、幸せ者だとつくづく思っております。これも皆さまのご支援のお陰です。今日は感謝の気持ちを込めまして精いっぱい歌います」とあいさつ。
前半は、男心をうたった曲から「男の航路」「慟哭のエレジー」、流し時代に歌っていた思い出の曲から「山谷ブルース」「傷だらけの人生」などを歌った後、リクエストコーナーで、客席に下りてファンからのリクエストにこたえて歌唱。
続いて2人組ユニット・来世楽とのコラボで、渥美はベンチャーズ風のギターを弾きながら民謡「斉太郎節」「黒田節」「ソーラン節」を楽しく披露。
後半は、数々のヒット曲の中から「釜山港へ帰れ」「他人酒」「忘れてほしい」「夢追い酒」「奥の細道」、ピアノの弾き語りを交えながら最新曲「涙色のタンゴ」、それに「なみだの花」など全21曲を熱唱し、50年のファイナルを飾るにふさわしい集大成ステージで最後まで満員のファンを楽しませた。
16歳のとき初めて人前で歌を歌ってから50年。「自分が一番好きな歌を50年も歌ってこられたのが一番ありがたいことだなとつくづく思います。1989年に胃がんになり、しかも末期のスキルス性胃がんだったので、もう駄目かなと思っていたのですが、あれから30年、こうして生きているのが不思議な感じがします。見てくださった先生たちは『歌うことで、おそらく免疫が高まったんだろう』とおっしゃっていましたが、術後のステージからそれまでの何十倍のありがたみ、感動を味わっています。まさにお客さんの拍手のお陰で生かしてもらっているんだなと思います。ですからこれからも体の続く限り歌っていきたい」と話していた。
(サンニュース)
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