■ペギー葉山さんのお別れの会に800人が参列。弦哲也さん、ジュディ・オングらがお別れの言葉を
65年もの長きにわたって第一線で活躍を続け、今年4月12日に肺炎のため83歳で亡くなったベテラン歌手・ペギー葉山(本名・森シゲ子)さんの「お別れの会」が22日、東京・千代田区の帝国ホテル・孔雀の間で開かれた。
会場には、故人の友人・知人をはじめ、歌手の大津美子、大月みやこ、雪村いづみ、橋幸夫、菅原洋一、森山良子、角川博ら、それに音楽業界関係者ら約800人が参列。遺影と位牌を中心に、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の世界観を表現した幅11・7㍍の祭壇にそれぞれが献花した。
その中で、公益社団法人 日本作曲家協会会長で作曲家・弦哲也さん、歌手のジュディ・オング、俳人・後援会の会員・林香耀子さんの3人がお別れの言葉を述べ、女優で司会者・黒柳徹子がビデオメッセージでお別れの言葉を寄せた。
弦さんは「今年の3月7日のことでしたね。ペギーさんと金沢に旅をしました。ロケの中では生歌を聴かせていただき、移動中には人生のありかた、歩み方を教えていただき、夜はおいしいお酒、特に赤ワインがお好きで、3杯ぐらい飲みましたね。そしてお食事もいっぱい召し上がって、僕にとっては楽しい旅でした。その旅からわずか1カ月後に永遠のお別れが来るとは思ってもいませんでした。ここ5年ほど、幸運にもペギーさんの歌を作るチャンスをいただきました。その1曲1曲が僕にとっての宝物です。最後に作った『おもいでの岬』は、ペギーさんと愛するご主人の旅を思い出すテーマでしたけれど、この曲は僕にとってペギーさんとの金沢の旅を思い出させる歌となりました。どうぞ天国で安らかにお休みください」。
ジュディは「ペギーさん、早過ぎます。私はペギーさんが大好きで、大好きで、どんなお仕事に行っても必ず最初に行くのがペギーさんの楽屋でした。そうすると『あらぁ、ジュディちゃん』と言って、すてきな笑顔で迎えてくださいました。いつも楽屋で、『いいお洋服を作ったら何回も作り直して、その刺繍とか使っていいのよ』と教えてくださった。それが私の衣装への下地になっていて、『魅せられて』の衣装は何十回も作り直しました。歌はもちろんのことです。歌というのは何回も歌って、それが自分のものになったときに初めてメッセージが届けられる。それを教えてくださったのもペギーさんです。いま私が見上げる星が一つなくなってしまった、そんな気がします。でも、その志を私たち後輩が受け継いで、いい歌を上手に歌えるように精進していきたい」と語った後、「ケ・セラ・セラ」をアカペラで歌いながら「どうぞ天国でもたくさんの人を歌で幸せにしてください」と遺影に呼びかけた。
その後、思い出のパネル写真24枚が飾られた会場に移り、故人のコンサートで長くピアノを担当したピアニスト・秋満義孝さんの演奏が鳴り響く中、一般社団法人 日本歌手協会会長で歌手・田辺靖雄さんが献杯。最後にお別れの会を代表して、キングレコードの坂本敏明社長が謝辞を述べた。
10月11日に追悼ボックス「夢 わたしの旅~ペギー葉山 愛唱歌のすべて」がキングレコードから発売。
(サンニュース)
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