■大人気漫画の箏曲バーチャルCD「この音とまれ!」が出荷枚数1万枚突破と異例の大ヒットに
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2012年9月号より「ジャンプSQ.(ジャンプスクエア)」(集英社)に連載中で、最新刊の14巻までのコミックスの累計発行部数が150万部突破と大人気の漫画「この音とまれ!」(アミュー・著)のバーチャルCD「この音とまれ!~時瀬高等学校箏曲部~」がキングレコードから3月8日に発売され、オリコンのデイリーランキング初登場10位(3月7日付)、ウィークリーランキング初登場14位(3月20日付)を記録し、出荷枚数が1万枚突破と大ヒットの兆しを見せている。
1万枚?というとそれほど驚く数字ではないかもしれないが、これがかつて「純邦楽」のジャンルに入っていた「箏曲」の演奏CDと言ったら驚くべき数字ではないだろうか。
同漫画は、3年生の卒業によって部員が1人になり、廃部寸前の「時瀬高校箏曲部」を舞台にした部活もので、10代の男女を中心に愛読されている青春漫画として人気上昇中だ。
このCDは、主人公たちの高校「時瀬高校箏曲部」やライバル校の生徒たちが、作中で演奏した楽曲と演奏をそのままに収録したバーチャルCDで、作中オリジナル曲「龍星群」「久遠(くおん)」「堅香子(かたかご)」「天泣(てんきゅう)」をはじめ、箏曲の代表的作品「六段の調」、日本古謡「さくらさくら~十三絃三重奏のための~」、宮城道雄作曲「さらし風手事(ふうてごと)」など全12曲が収録。
それらの箏曲が漫画のストーリーと連動して演奏されており、その中の1曲「六段の調」では、時瀬高校箏曲部部長・倉田武蔵(くらた・たけぞう)が部活紹介でぎこちない演奏を聴かせる=もう一つの全曲演奏で箏の天才少女であるヒロインの鳳月さとわによる完璧な演奏を披露=が、それもバーチャルCDならではの聴かせどころの一つになっている。
なかでもオリジナル曲「龍星群」はYouTubeで約70万回、同「久遠」は約30万回も再生されていることからもいかに「箏曲」への関心度が高まっているかがわかるだろう。
同CDのキングレコード宣伝担当は「実は都内だけでもかなりの中学・高校に箏曲部があるんですが、原作をきっかけに徐々に脚光を浴びてきているんじゃないかと思っています。近年日本の伝統文化や伝統芸能に改めて関心が集まっているのも相まって、CDの売れ行きを見ても、若い人々の間でブームになりつつあると言っても過言ではないと思います。純邦楽のインストゥルメンタルのCDは1000枚も売れたらいいほうだと言われていますので、今回のCDは予想をはるかに超えたヒットになっています。この勢いに乗って更なる大ヒットになるよう全社上げて売っていきたい」と話していた。
(サンニュース)
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