■田川寿美が東京・豪徳寺で新曲「楓」ヒット祈願。入魂できる1曲に出合え、招き猫を手にしながら大ヒットを誓う
今年でデビュー29年目を迎え、9月23日に35枚目のニュー・シングル「楓(かえで)」(詩・さいとう大三、曲・幸耕平、発売・日本コロムビア)を発売した演歌歌手・田川寿美(44)が同26日、東京・世田谷区の豪徳寺で新曲ヒット祈願を行った。
1年8カ月ぶりとなる今度の新曲は、当初、6月に発売される予定だったが、新型コロナウイルスの影響によって延期、3カ月遅れでリリースされたもの。恋に破れ、未練を断ち切ろうとする女心を「楓」というキーワードに乗せて表現した失恋ソングで、田川ならではの個性あふれる歌唱で歌い上げたドラマチックな王道演歌だ。
この日は、招き猫発祥の地と言われている豪徳寺の招福殿でヒット祈願を行い、「ヒット祈願は毎回、気が引き締まる思いがしますね。特に今年は、新型コロナウイルスという特別な年でもあり、ようやくこの歌が発売になって、これまで以上に大ヒットさせたいなという気持ちが強いです。コロナの影響もありますが、これまで歌ってきていろいろな悩みや迷いがある中で(ヒット祈願中の)太鼓の音やお経を聞きながら『自分の道はここにあるんだな』と、改めて思いました。歌に迷い、でも歌に救われみたいなこれまでの人生だったんだなと、再確認しました。若いときは、ただ自分が好きな歌でたまたま人様が喜んでくださっていたのですが、30年近くも歌っていると、自分の力じゃなくて、まわりの方々のお陰で自分が生かされているのかなと感じるようになってきました」。
1992年、16歳のとき「女…ひとり旅」でデビューし、今日まで歌の道をひたすら走り続けてきた田川だが、「コロナによってリセットされ、新しい命になったような気がします。いまは、それを蓄えている時期かなと…。これまでは、走りながら充電しながらの繰り返しで、1年間が3年、5年ぐらいの速度で生きてきた感覚があるので、つねに追われる気持ちと競争していかなきゃというプレッシャーがありました。でも、今回初めて人としての心とか自分らしさを見つめ直すいい機会になりました」。
デビュー30周年を前にしての新曲について「13歳の思春期のときに出合った『なみだの桟橋』という歌は、自分の基本である演歌の表現のベースになっていまして、私にとって勝手に気持ちが高揚して、入魂できる1曲です。そこから演歌が好きになって今日まで歌ってきましたが、その曲と同じように魂を入れることができるのが今度の新曲『楓』でして、自分の心と重なり合える歌に久しぶりに出合えたので、これからどのように変化して広がっていくのかが楽しみです」と話していた。
また、来年の30周年に向けて「違った景色を見てみたいですね。いままでと同じサイクルでやってきてはいますが、そこに安心感だけではないということが今回のコロナでわかってきましたので、いままでのファンの方々はもちろん大切にしながらも同世代の人たちに響くような何かが持てたらいい。前向きにトライしていきたい」と意欲を燃やしていた。
(サンニュース)
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