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■73歳の新人・石塚ひろしがキングからデビュー。四方章人作曲「越冬の酒」が話題に

公開日: : ニュース

青森県弘前市出身の73歳の男性演歌歌手・石塚ひろしが、昨年12月23日にキングレコードから「越冬(ふゆ)の酒」(詞・峰崎林二郎、曲・四方章人)でデビューし、新聞やラジオなど数多くのマスコミ媒体で紹介され、いま話題沸騰中だ。

石塚ひろし(その1)

中学時代、三橋美智也さんや春日八郎さんなどの歌を聴いているうちに歌の世界に魅せられ、将来は自分も歌手になりたいなと思っていました。特に影響を受けた1曲は、三橋さんの『おんな船頭唄』でした。中学卒業後に集団就職で上京し、わずか4カ月でホームシックにかかって故郷に帰りましたが、再び、東京に出て、新聞販売店の仕事を皮切りに、流し、トラック運転手など転々と職を変えながら働いてきました。26歳のとき結婚し、歌手になる夢は捨てきれずにいたのですが、家庭を優先して、歌は趣味として楽しんでいました」

 仕事の合間をぬって歌謡教室で3年間にわたって歌のレッスンを受けていたが、結婚を機にそこをやめ、その後、尺八の名人・菊池淡水の門を叩いたが、「君は尺八より歌のほうが向いている」と言われて民謡を習う。

 「その当時、淡水先生が入院されたものですから、今度は津軽三味線を習いたいなと思ってほかの先生のところに行ったのですが、そこでも『津軽三味線は難しいから歌のほうがいいよ』と言われて、また民謡を教わるようになりました。そのお陰で歌のテクニックが身につくようになりました。津軽三味線も少しは習いまして、多少は弾けます。このときに学んだことが、いまとなってはとてもいい勉強になったなと思っています」

石塚ひろし(その2)

 そんなころ、妻が舌がんを発症。認知症も合併し、その闘病生活を懸命に支えてきたが、介護ストレスから声が出なくなる。その妻は、平成26年10月、死去。もう歌手は無理だとあきらめたが、気晴らしにと通い始めたカラオケスナックで初めてカラオケで歌ってみると、少しずつ声が出るようになった。

 昨年初夏、カラオケで録音した音源を同店の関係者が作曲家・四方章人氏に渡し、石塚と引き合わせたところ、四方氏が彼の歌を気に入り、それからはトントン拍子にデビューの話が決まり、昨年10月初旬にレコーディング。同年12月23日の天皇誕生日に念願のデビューが決まった。

 「私は四方先生のメロディーが大好きでして、この曲も福田こうへいさんの『南部蝉しぐれ』のような色合いで流れる旋律がとても心地よくて、もう何も言うことはありません。カップリング曲の『祝い餅』もとてもいい曲でして、こちらもぜひ聴いていただきたいですね。『越冬の酒』は望郷ものですが、歌詞も素晴らしいですね。四方先生からは『力まないで歌うように』という注意はいただきましたが、レコーディング後に大槻ディレクターから『四方先生が、彼の歌はやっぱりいいね、とおっしゃってましたよ』と聞いて、うれしかったですね」

 現在は、マスコミ取材を中心に名前と歌を浸透させたいとしてプロモーションを展開中で、4月から本格的なキャンペーンをスタートさせる。

石塚ひろし(その3)

 マスコミの間でも評判は上々で、一般の人からの問い合わせも日々増えているそうで、キングレコードでは「第2の福田こうへいになるのではないか」と期待が高まっている。所属事務所は、「孫」の大ヒットで一世風靡した大泉逸郎と同じ「スリーウッド・プロデュース」で、大泉とは偶然、同い年でもある。

 「この年齢でデビューできるとは夢にも思ってもいませんでしたし、家族には『だまされているんだよ』と言われ、私自身も半信半疑でした。でも私の好きな福田こうへいさんの民謡を担当されたキングレコードの大槻ディレクターを紹介され、その福田さんの大ヒット曲『南部蝉しぐれ』を作曲された四方章人先生にデビュー曲を書いていただいてレコーディングが終了して、発売日が決まったときは、これで長年の夢が叶うんだと思い、飛び上がるほどうれしくて、いまは毎日が夢のような気分です。デビューしたいまもまだ信じられない気持ちですが、日を追うごとにやっと歌手になれたんだなと、実感しているところです」

 180㌢の長身と艶のある声量たっぷりの歌声には年齢を感じさせない若さがあり、その個性的なボーカルと作品がうまくマッチしていてセールスのほうも好調だ。

 「こんな年齢ですが、新人歌手ですから、まずは新人賞を狙いたいですね。それからレコード大賞、NHK紅白歌合戦…と、大きな目標に向かって頑張っていきたいですね。この『越冬の酒』をいろんな人に聴いていただきたいですし、特に私と年代の近い人に聴いていただいて、『いいなぁ』と思っていただけたらうれしいです。これからも声の続く限り歌っていきたいですし、皆さんに勇気を持っていただけるような歌を歌っていきたいと思います」
         
(サンニュース)

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