由紀さおり 45周年記念コンサートツアーのファイナル
12月12日、等身大の自分を表現した歌謡曲のカバーアルバム「VOICE」(ユニバーサルミュージックから9月24日発売)が好セールス中の歌手・由紀さおりさんが、東京・渋谷区のBunkamuraオーチャードホールで「偶然の結晶~45年の歌声~」と銘打った45周年記念コンサートを開きました。
この日は、10月3日の神奈川・ハーモニーホール座間からスタートした全国15カ所での45周年記念コンサートツアーのファイナルで、作詞家・秋元康が初めてプロデュース。
開演前、
「あまり気負わないで、はやる気持ちを抑えて、これまで重ねてきた一日としてやるほうがいいかなと思っています。見に来てくださるお客さは、私と同じ時代を生きてきた方が多いと思いますので、そういうことも振り返りながら同じ45年のいまを共有していただけたらいいですね。総括といった45年にはしたくなくて、まだ夢の途中だと思っていたいんですよ。秋元さんのプロデュースは、舞台の転換が小気味よくて、見ていてわかりやすく、『由紀さん、踊らない』と言われて、ステップを踏んだりもしています。MCの中ではAKB48の話題も出てきます」
と笑顔を見せました。
約2100席の会場は、デビュー当時からのファンらで満席の中、往年のヒット曲から「手紙」「生きがい」「夜明けのスキャット」、1960年代から70年代にかけて大ヒットした歌謡曲の名曲カバー全11曲を収録したニュー・アルバムから、ちあきなおみの「四つのお願い」、故・坂本九さんの「涙くんさよなら」、故・島倉千代子さんの「愛のさざなみ」、堺正章の「街の灯り」、姉・安田祥子をゲスト歌手に招いて童謡ナンバーから「早春賦」「おぼろ月夜」「赤とんぼ」などをデュエット。
2部構成の第2部前半は、ダンサーたちと一緒に踊りながら「トーキョー・バビロン」「挽歌」「恋文」などを歌ってステージを盛り上げ、後半は、世界的に大ヒットしたアルバム「1969」(米国のジャズオーケストラ、ピンク・マルティーニとのコラボレーションアルバム)から「真夜中のボサ・ノバ」「マシュ・ケ・ナダ」、それに同アルバムにも収録の秋元康作詞「季節の足音」など、バラエティーに富んだ全31曲を熱唱し、最後まで満員の客席を楽しませました。
45周年を迎え、
「どこまでこの声を保てるかということが重要ですけれども、50周年まではやりましょうとスタッフも言ってくれるので、もう少し歌わせてもらえたらいいなと思っています。来年は、まっさらな気持ちでスタートを切りたい。そして、自分の新たな可能性にチャレンジしたい」
と意欲を燃やしていました。
最後に
「今年1年を漢字一文字で表したら」という質問に「ここまで歌ってこられたのは、たくさんの方が応援してくださったからですので、皆さんに感謝の気持ちを込めて『礼』です」
と答えました。
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