■作曲家・船村徹さんの一周忌法要に弟子の北島三郎、鳥羽一郎ら350人が参列。歌供養も兼ねて
「別れの一本杉」「王将」など昭和を代表する数々の大ヒット曲を放ち、昨年2月16日に亡くなった作曲家・船村徹さん(享年84)の一周忌法要が2月15日、東京・千代田区の帝国ホテルで行われた。
祭壇は、田舎の早春をイメージし、菜の花、チューリップ、フリージアなど約2000本の花をあしらい、その中央に船村さんが仕事場として使っていた栃木県の楽想館(がくそうかん)で2006年ごろ撮影された遺影が飾られた。
今回の一周忌法要は「第32回歌供養」=歌供養は、ヒットしなかった多くの歌を弔う儀式=を兼ねて行われ、約350人の参列者が駆けつけ、順番に献花。
司会の宮本隆治が、船村家を代表して、施主で長男・蔦将包(つた・まさかね)さん(作・編曲家)を紹介し、蔦さんが「父は一昨年の5月に心臓の手術をいたしまして、毎年6月12日(故人の誕生日)の『歌供養』という催しを『今年は中止にしよう』と、手術前に何度も言ったのですが、父は『大丈夫だよ』と言ってききませんでした。でも、何とかやめさせましたが、今回は、われわれで歌供養をもう一度と思い、一周忌法要に合わせて執り行わせていただくことになりました」とあいさつ。
また、来賓の作曲家・弦哲也さんと作詞家・喜多條忠さんがあいさつし、「船村徹同門会」名誉相談役の演歌歌手・北島三郎が「わがお師匠さん、育ての親、作曲家の名人、船村先生の一周忌ですが、1年があっという間に過ぎてしまいました。今日はお集まりいただきまして、船村徹、お師匠さんの弟子として厚く御礼申し上げます。お師匠さんがいなかったら北島三郎はいなかったと思います」とあいさつ&献杯。
その後、女性演歌歌手の松原のぶえ、島津亜矢、伍代夏子、大月みやこの4人が故人への思いを語ってから「歌供養」がスタート。
祭壇前で、アコーディオン奏者・水野弘文が遺影をバックに「ドリゴのセレナーデ」をハーモニカでソロ演奏した後、司会者が、故人と関わりのあった作詞家、作曲家、歌手の中から過去1年間に亡くなった物故者たちの代表曲リストを読み上げ、それらの曲を「仲間たちバンド」が演奏。
最後に内弟子の鳥羽一郎、静太郎、天草二郎、走裕介、鷲崎孝二の5人=村木弾は体調不良のため欠席=が祭壇前に立ち、全員で船村作品「師匠(おやじ)」を歌い、鳥羽は「心に穴が開いてしまい、ふさがらない1年でした。何も手につかない、そんな1年でした。寂しいけどしょうがない…。でも、今日は船村先生の一周忌でこんなに大勢の皆さんにしのんでいただいてうれしかったです」と話していた。
(サンニュース)
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