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■神野美伽が2年ぶりの東京公演を中野サンプラザで開催。6月8日に江利チエミの「旅立つ朝」を51年ぶりにカバー、ニューシングルとして発売。

 今年でデビュー39年目を迎えた演歌歌手・神野美伽(56)が7日、東京・中野区のサンプラザホールで「神野美伽コンサート2022『さあ、歌いましょう!』」と銘打ったコンサートを開いた。
 今回のコンサートは、コロナ禍の影響で延期=当初は、2020年6月30日に同所で開催予定=していた振替による東京公演。また、今年3月に腰椎椎間板ヘルニアによる右足急性まひのため緊急手術、入院。そして、退院を経ての本格的なコンサートリスタートでもあるステージだ。

 そんな2年ぶりのコンサートホールでの東京公演リハーサル終了後、神野は多くの取材陣を前にして「最近は、ご心配かけることばかり続いていて、関係者の皆さまやファンの皆さまに本当に申し訳ないと思っています。コロナ禍で丸2年、コンサートが空いてしまった中、私自身、いろんな格闘をしながらここにいられることが、ただただうれしいです」と笑顔を見せた。
 この日は2部構成のステージで、「第1部は、過去に歌ったものを含めて、いま歌いたいものを全部やってみようと…。コロナ禍で演歌のスタンダードなコンサートはほとんど中止。だけど、私がラッキーだったのは、ラテンやジャズは、縮小してでもお客さまを入れてライブやコンサートをやっていたので、そこでいろんな音楽を勉強させていただきました。大阪からは、アロージャズオーケストラがジャズ&スタンダード、東京からは、東京キューバンボーイズがラテンと、音楽でやり合う中でゲストボーカルとして歌えるというすごくいい経験もさせていただきましたが、それは、コロナ禍でなければできなかったことです」と説明。そんな出来事を経て、今回の第1部の構成が決まったもの。

 会場には約2000人の熱烈なファンが詰めかける中、「待ちに待った2年ぶりのやっと会えました~。会えることがこんなにうれしいのか。歌えることがこんなに幸せなのか。体中で感じながら舞台に立っています」とあいさつ。第1部は、神野のバンド「神野組」(全5人)と東京キューバンボーイズ ホーンセクションズ(全13人)のダイナミックな演奏をバックに、笠置シヅ子の「ヘイヘイブギ」をはじめ、江利チエミの「テネシー・ワルツ」「踊りあかそう」、マンボメドレーから「お祭りマンボ」「MAMBO ITALIANO」、西城秀樹の最後のシングル「めぐり逢い」、和田アキ子の「あの鐘を鳴らすのはあなた」などを歌唱。その中で、翌8日発売のニューシングルで、江利チエミのカバー曲「旅立つ朝(あした)」(発売・キングレコード)を披露した。
 続く第2部は、オリジナルナンバーから「日本の男」をはじめ、「千年の恋歌」「海の伝説(レジェンド)」「男船」「あんたの大阪」、それにアンコールで「Amazing grace」など、1部と合わせて全24曲を熱唱し、最後まで元気いっぱいのステージで客席を楽しませた。

 新曲「旅立つ朝」をカバーすることになったのは「江利チエミさんが51年前(1971年)にロサンゼルスでレコーディングされた曲を私がカバーさせていただくことになったのですが、江利さんは私が心から尊敬している方です。あの時代にアメリカに渡って、ルイ・アームストロングやエラ・フィッツジェラルドと対等に歌ったのですからもう尊敬しかないです。その江利さんや笠置シヅ子さんの時代は、当たり前に世界中の音楽を日本の中に取り入れて、日本独自のものを作った。それが、自分がいま一番やりたい音楽だと気づいたとき、キングレコードさんから『江利チエミさんの歌っていた曲を再リリースしませんか』と声をかけていただき、リリースが決まった」という。
 現在も治療&リハビリ中だそうだが、「これから自分の肉体と向き合ってどこまで変化していけるか。行けるところまでいってみようという楽な気持ちでいます」と話していた。

サンニュース

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