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浅草から演歌・歌謡曲を盛り上げる!浅草ガールズコレクションvol.2が開催!

今年4月に東京・浅草のヨーロー堂店主・松永好司氏の発案によりスタートしたジョイント・ライブ『浅草ガールズコレクション』。その第2回が6月27日に行われた。今回は、当サイト・スタッフが出演メンバー、構成を提案したコラボ企画で、出演は前回に続き2度目となる西田あいに、伊藤美裕、三小田朱里の3人。

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音楽ジャンルの枠にとらわれずに、よい歌、よい歌手の存在を浅草から発信しようとの企画に、会場となったヨーロー堂2階のイベント・スペースにはおよそ80名の耳の肥えた歌謡ファンが詰めかけた。

 前回同様、ヨーロー堂広報スタッフの青木優子が司会を務め、まずは三小田朱里を紹介。1月にデビューして観客の前で歌うのは、これが初めてという三小田。平成の歌謡シーンをリードする存在としての期待がかかる彼女が、どのようなパフォーマンスを見せるか注目されたが、CDのイメージを丁寧に再現し、なおかつ生のステージゆえに発散される個性的な色香で男性ファンを魅了した。

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 現在25歳の彼女は、年齢の割に落ち着いた印象を漂わせつつも、時折見せる少女のような笑顔がギャップを感じさせて、アイドルチックな壇蜜といった存在感。初ライブゆえの緊張により生じたハプニングを語って笑いを誘うなど、トークでも意外に親しみやすい好印象を与えて、上々の進行ぶり。

「緊張するー。手がプルプルしている(震えている)んですけど…」という言葉と共に始まったステージを、「(観客の)皆さん温かくて胸がいっぱいです」という感激も手伝って魅力的にこなし、大きな拍手を集めた。デビュー・シングルに収録の「みなと よこはま ブルー」「夢に溺れて」「微睡みの向こう側」を披露したが、「微睡みの~」ではステージに腰を下ろして歌うという個性的なスタイルも見せて観客の注目を集めていた。

三小田朱里
夢に溺れて – Single
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes

”コロムビア創立100周年記念歌謡曲アーティスト”としての実力を示してみせた、伊藤美裕

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続いて登場の2人目、1月リリースの「COME ON! COME ON!」が話題の伊藤美裕。デビューから4年で強力なファンも多数獲得しており、この日も登場と同時に「美裕ちゃん!」という声援が飛ぶ。

 ヨーロー堂で歌うのは2年ぶり、「可愛い女の子2人との共演で、美人好き、中身がオヤジの私としてはニヤニヤしています」と笑いを誘いつつ自身のパートをスタートさせたが、歌が始まると「COME ON! ~」ではセクシーに、「あなたの花になりたい」では可憐に、「北国行き11:50」ではしっとりと情感ゆたかに表現して、”コロムビア創立100周年記念歌謡曲アーティスト”としての実力を示してみせた。

伊藤美裕
COME ON!COME ON! – Single
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes
伊藤美裕
あなたの花になりたい
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes
伊藤美裕
北国行き11:50 – EP
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes

 曲ごとにファンからは手拍子が起こり、タイミングよく声援が贈られて、ファンとのコミュニケーションも万全。会場には平均年齢60~65歳と、いわゆる演歌の支持層よりは若い世代が集まっており、そうしたファン層の求めるものに彼女は、独特のインパクトを与えつつ、実に自然に応えている様子。こうした活動の延長線上に待つものを大いに期待させた。

7月7日でデビュー丸5年を迎える、西田あい。頼もしい存在感が光るステージに

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そして場内がかなり熱気を帯びたところでステージに立ったのが、西田あい。「皆さん、こんにちはー!」という元気いっぱいの挨拶に、客席からも「愛ちゃん!!」と熱のこもった声。

「浅草ガールズコレクションの1回目、2回目ともに呼んでいただけて嬉しいです。浅草から演歌・歌謡曲を盛り上げていきましょう!」との言葉には、平成の歌謡シーンをリードする人としての自覚も窺えて、実に頼もしい印象。7月7日でデビュー丸5年を迎えるが、この期間に現在のような存在感を作り上げたことは大いに評価できる。

 また、ステージでの歌やトーク、表情、仕種には、それも当然と思える細やかな気配りや心遣いが感じられて、さすがと思わせた。歌唱曲目は「月見草」「ゆれて遠花火」「横濱ハーバーライト」、そして最新シングルの「雨おんな」。

 トークでは最初のシングルである「ゆれて~」について「何度うたっても緊張します。今も胸に手を当てるとドクドクいってます」などと初々しいところも見せて、新鮮な印象を振り撒いたが、途中には客席に下りてファンと握手しながら歌う余裕も。

 また、この日1着目の衣装は7月19日放映の『新・BS日本のうた』収録時に初めて袖を通したもので、ファンにはこれが初披露。その辺りもさらりとアピールしてファンを喜ばせるなど、そつのない話しぶりに才女の一面が覗いた。

カバー曲コーナーでも、多彩な魅力溢れるステージに

 3人3様のステージが終わると、続いてはカバー曲のコーナー。昭和の名曲を歌うという企画で各自1曲ずつ。伊藤はしばたはつみの「マイ・ラグジュアリー・ナイト」、三小田はテレサ・テンの「つぐない」、西田はシングルとしてもリリースしている布施 明の「恋」を選曲。

 伊藤は彼女らしく若さを光らせながらの「マイ・ラグジュアリー・ナイト」。自身のコンサートではカバー曲を取り上げることも多いだけに、他のアーティストの歌を自分流に表現することには長けている様子。しばたの魅力を「歌謡曲を遊んでいる感じがいいんですよね」と話し、1975年のアルバム『シンガーレディ』を薦める辺りは昭和歌謡を探求する彼女ならではといったところ。

しばたはつみ
しばたはつみ ゴールデン☆ベスト~マイ・ラグジュアリー・ナイト~
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes

 三小田の「つぐない」は以前アルバイト時代に歌って好評だったというだけあり、本人の持つ雰囲気にぴったり。伊藤同様、オリジナル歌手のイメージに引き込まれてしまわない表現に個性が窺えて魅力的だった。

テレサ・テン
テレサ.テン BEST+BEST トーラスイヤーズ
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes

 西田は「恋」をシングル曲として歌ってきただけに、完全に自分のものとして表現。歌い方に変化を持たせて観客を引き込み、ラストを大きく歌い上げて歌唱力を示す辺りは憎いまでの構成力と言えた。

布施 明
エッセンシャル・ベスト/布施明
歌謡曲
¥250
provided courtesy of iTunes

 このコーナーでは、松永氏がホストを務め、個々の歌に時代背景などの解説を添えたり、選曲の理由を聞き出したりしたが、やはり時代を彩ったヒット曲を楽しむには、こうした演出が大事。歌謡曲への造詣も深い松永氏だけに、こうした活動を今後も望みたいところだ。

エンディングは、3人で歌うカバー曲のコーナー。選ばれたのは、山口百恵の「イミテイション・ゴールド」。

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 そして、いよいよ迎えたエンディングは、3人で歌うカバー曲のコーナー。選ばれたのは、山口百恵の「イミテイション・ゴールド」。ハイ・テンポの曲をパート分けして歌うという、滅多に聴けない試みだったが、例えば伊藤にとっては、この人の存在が現在の彼女を作ったと言ってもいい、歌謡曲を志す後進には大きな影響力を持つ百恵作品だけに、3者ともにこの歌には馴染みがあった模様。それぞれが自分のカラーと百恵色をブレンドして仕上げ、胸躍る聴き応えがあった。

山口百恵
GOLDEN☆BEST 山口百恵 コンプリート・シングルコレクション
J-Pop
¥250
provided courtesy of iTunes

 以上の通り、全14曲が披露されてイベントは終了。場内を心地よい熱気が覆い、主催者、出演者、観客のそれぞれが「楽しかった」と感想を述べた『浅草ガールズコレクション Vol.2』。

 昭和の歌をうたい、昭和の歌にインスパイアされながら、平成歌謡曲の世界を創り上げていこうとする彼女たちの歌声と姿には、胸が高鳴るような期待と、応援せずにはいられなくなる懸命さが感じられた。その意欲が、姿勢が招く新たな歌謡シーンが実に楽しみだ。3人のますますの活躍と、『浅草ガールズコレクション』の発展を心から願う。

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